会社とニュースの拾い物

話題になっているニュースや会社のできごとについて不定期に書きます

多角化とは、、

ここ2〜3年、会社の経営について多少は耳にする機会が増えました。

経営に関連しているような会議に参加することが増えたためです。

で、そういった会議に参加して思うところもあるわけで、なんだかなぁとか思ったことをこちらに書いていきたいと思います。

 

多角化って簡単に言うけど

いま、私の勤めている会社では扱う商品を色々増やしていき、多角化を進めています。

狙いとしては、多角化することによってお客様に勧められる商品も増え、また、売り上げも上がることが期待できるのはわかります。

しかし、それによって被るデメリットというものはないのか?と思ったりするわけです。

 

お客様へのケアどうするの?

まず、多角化によってその商品をサポートする部隊への負荷が増えます。サポートと言っても色々あります。電話で簡単な問い合わせを受け付けるだけのものからコンサルティングのようなものをするものまで様々です。

 

私の会社の業務ではどちらかというとサポートに関する負荷は高いほうだと思います。そして、その負荷を今まで通りに抑えようとする場合には商品に合わせてサポートする人数を増加させるため、そもそも人件費も増加します。

 

人件費増加を避けるために既存の部隊に多角化した分の商品のサポートを負わせようとするならば、今までサポートしていた製品へのサポート内容が手薄になることは目に見えています。

いや、それやるのはホント勘弁してくれって感じです。短期の儲けしか考えていない企業はこれをやりがちなのではないでしょうか?

 

で、それをやった場合、おそらく最初はうまくいきます。

最初は、新しく取り扱った製品の目新しさから売り上げも伸び、また、それをサポートする側も短い期間であれば既存商品のサポートがやや手薄になることとトレードオフにする形ではあれど増加した負荷になんとか対応することが可能だと思われます。

 

しかし、これが長期に渡るとなれば話は別です。無理をしていたサポート部隊からは長期に渡る負荷増加から不満の声があがり、また、手薄になった既存商品について顧客離れが増加していきます。

また、新規に取り扱う商品についても既存取扱商品のように十分なサポートができるまでにはノウハウ蓄積にも時間がかかります。

 

もちろん取り扱う商品によってはサポート部隊の増加を必要としないものもあるかと思います。しかし、購入前の商品の問い合わせや契約、購入後の質問対応などを考えると広い意味でのサポート業務の業務量しない商品多角化はほぼないと思われます。

 

経営陣としては売り上げが伸びれば良いのでしょうし、非上場のオーナー社長でもなければ株主などに売り上げや利益を四半期単位で上げていくことを要求されます。

このプレッシャーに負けて手軽に売り上げが上がるような商品に手を出す経営者は多いと思います。

しかし、それが会社全体に長期に渡って及ぼす影響を考えてもらいたいものです。

 

選択と集中使い古された言葉ですが、手広く何でもやっていこうという経営について警鐘を鳴らすという意味で忘れてはいけない言葉だと思います。

 

以上