<読書記録>行動経済学まんが ヘンテコノミクス 2019年5月5日
行動経済学の本
行動経済学の人気が根強い。
経済学のロジック通りに人間が動かないということが実感としてもあることから、経済学というより実際には心理学に近い行動経済学に注目が集まって早何年か。。
行動経済学関連の本は数々出ているけど、図書館で家族が借りてきた「ヘンテコノミクス」という本を読んでいる。
ダニエル・カーネマンやダン・アリエリーが出しているいわゆる名著の他にも行動経済学に関する本は数あれど、漫画というのは初めてなのでは??
そしてその試みは成功しているように見える。
行動経済学について一般的なハードカバーの本を読もうとすると、全てを読み終わるのにかなりの労力と時間を費やしてしまうことが多いと思う。
逆に、要点だけを簡素に抜き出したようなものではいまいち高い値段をつけられない(売れない)。
そこで、漫画であればポイントを押さえた内容でもページ数としてはそこそこ多くでき、かつ、キャッチーだ。
やはり漫画化というのは汎用性の高いマスにアピールできる手段なのだと思う。
そういえば自分も子供のころに日本史やxxの不思議系シリーズを漫画で読んで、その後の役に立ったなぁ。ロボットの不思議で覚えたアイザック・アシモフのロボット3原則とか学校ではもちろん習ってないけど今でも覚えてる。
この本でもその多くが漫画で描かれていて、行動経済学がどのようなものか多くの人にわかりやすい内容になっている。
極端回避性
以下にこの本で紹介されている行動経済学の言葉の一例をあげてみます。
<極端回避性>
AランチとBランチがあるレストラン。
Aランチは2000円。Bランチは1500円。
Bランチを頼むお客様が多い。
このレストランの雇われ店長は、オーナーからもっと売り上げを上げるようにハッパをかけられていた。
そこで店長が考えた策は、、Sランチ(3000円)をメニューに加えること。他は一切変えず。
そうすると、Bランチを頼んでいた客がAランチを頼むようになり、売り上げが上がった。
一番上や一番下を避けることを“極端回避性”と言い、人は無意識にこの極端回避性に基づいた行動を取ってしまいます。
Sランチが登場したことにより、Bランチは“一番下”のメニューになってしまいました。
Aランチは値段も内容も変わったわけではないのに、3つあるなかの真ん中のクラスというだけでなぜか選ばれるようになったという話です。
上の内容は文章で書いていますが、この本ではこのような内容(もっと面白く描かれています)がマンガで紹介されていて、読みやすくタメになります。
上記は一例ですが、他にも以下のような言葉があるようです。
アンダーマイニング効果
感応度逓減性
フレーミング効果
罰金による罪の意識の軽減
メンタル・アカウンティング
アンカリング効果
代表的ヒューリスティック
おとり効果
新近効果
極端回避性
保有効果
プライミング効果
ハロー効果
上昇選好
目標勾配仮説
同調行動
認知的不協和の解消
損失回避の法則
参照点依存症
錯誤相関
無料による選好の逆転
双曲割引
確実性効果
確証バイアス
決定回避の法則
少数の法則
ナッジ
どれも身近な例で覚えのあるものが多いので、どこかで紹介していきたいと思います。
では。